京都市中京区麩屋町通・御所南 器と切子ガラスのお店「結」
結HOME▼


色から生まれる独特のフォルム

――フォルムが独特ですが、イメージはどこから?

形よりも先に色のイメージがあり、その色にふさわしい大きさや形が自然とできていくという感じです。植物や動物が好きなので、そうした自然のイメージも反映されているかも知れません。

細い首の部分は、竹串をコテにして作ります。竹串はしなるので、作りやすいんです。ひょっとしたら首が長いのは、子どものころ好きだったアニメの「ハクション大魔王」の影響もあるかも。

――海外でも評判を呼んだとか

2011年春に初めてロンドンで個展をやりました。小さくて緻密なところが面白かったようで、20個全部、売れてしまいました。この小さな口を人の手で作っていることが、とても不思議に感じられたようです。

――陶芸を始めたきっかけは?

高校を卒業する時、体育大学へ行こうか、美術系の大学へ行こうか迷いました。高校ではバレーボールをやっていましたが、同時に子どものころから編み物や紙粘土などが好きで、もの作りにも興味があったんです。

結局、大阪芸術大学に進学しました。でも、プロデューサー育成が目的の学科だったため、直接ものづくりに関わることはありませんでした。

どうしても、何かもの作りがしたい。そう思っていたら、ゼミの先生が丹波立杭焼の窯元に連れて行ってくださいました。そこで初めて体験した陶芸に、はまってしまったんです。

お米持参で窯元に押しかけ、ひたすら練習
和田 麻美子

Wada Mamiko

うまくいったり、期待を裏切られたり、
偶然性が陶芸の魅力

1974年   長野県生まれ
1995年   大阪芸術大学在学中に丹波立抗焼窯元で、
ろくろの基礎を学ぶ
1999年   美濃焼窯元にて新商品の企画・デザイン・制作を行う
2004年  独立

≫作家一覧へ

≫webshopはこちら

淡い色使いと、おとぎの国から来たようなフォルムが特徴の小さな器。作家の和田麻美子さんは意外や(?)しゃきしゃきとしたスポーツウーマンでした。窯元に押しかけたりアルバイトをしながら器の勉強をしたり、体当たりで今の作風を確立されたようです。和田さんにそうしたいきさつや今後の夢などをうかがいました。

――今後、チャレンジしたいことは?

とにかく色をたくさん作ってみたいです。出したい色はまだまだたくさんあります。
異素材との組合せにも関心があります。轆轤だと丸い形しかできないので、木など他の素材と合わせることで、形に広がりをもたせたいです。
特別なものではなくて、家の中にいつも何気なく存在し、馴染んでいる――そんな、アートと実用品との境目ぎりぎりくらいの作品を作っていきたいです。

――改めて、陶芸の魅力とは? 

成型で納得のいくものができても、焼きあがりは偶然性に左右されます。期待通りにできたり、裏切られたり。
それがいつまでも続くのが、一番の魅力ですね。

――どこに魅せられたんですか?

初めての電動轆轤(ろくろ)なので、なかなかうまく作れませんでした。そこで夏休み中にお米持参で窯元に押しかけ、一カ月ほど住み込みで毎日毎日ひたすら練習。そしたらある時、突然できるようになって、なんか高校の部活に似てるなあって。電動轆轤だとあっという間に形ができる。そのスピード感も魅力でした。

そのころにはもう、これで食べていきたいと思っていました。

――それですぐに独立?

いいえ、芸大を出てからは、美濃焼の問屋さんに数年間勤めました。その後メーカーさんに移り、新商品のサンプル作りを任されました。5年くらいそれを続けていくうちに作品の方向性が固まってきたのと、使う人にさらに近づきたかったので、独立を決意。
最初は東京の借家に電気窯を持ち込み、制作をしながら飲食店でアルバイトをしていました。器がどう使われているのか、わかると思って。

そのうち、たまたま知り合った家具屋さんが作品を見にきてくださって、「うちのギャラリーで個展をやりませんか?」って。そこから徐々に広がっていきました。。