京都市中京区麩屋町通・御所南 器と切子ガラスのお店「結」
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1981年 鳥取県米子市に生まれる
2003年 沖縄に移住。金城紅型染工房・普天間紅型染工房で紅型を学ぶ
2007年 独立とともに自己ブランド「紅型ナワチョウ」設立。異なったジャンル(紅型・陶器・写真)の物づくりユニット「コココ工房」を結成。県内外で個展活動を展開
2008年 太陽(ティダ)に魅せられて(東京・ギャラリー&カフェ 6次元)
2009年 タイヨウとツキのユメ(沖縄県玉城・海坐)
6への探求(東京・ギャラリー&カフェ6次元)

2010年 つばめとハチドリ(沖縄・GARB DOMINGO)
つばめとハチドリ(鳥取・ギャラリーそら)

伝統に自分らしさを重ね、紅型とともに育っていきたい
――制作の上で一番こだわっていることは?

紅型らしさと自分らしさの両方を大切にしています。古典柄は柄によって使う色がだいたい決まっているのですが、私は古典柄のアレンジでデザインしつつ、色使いは柔らかくて落ち着いた色を心がけています。人からはよく、優しい感じの色と言われます。沖縄の強い光を表現したくて、伝統柄では使わない「白」を使うこともあります。

最近は額の制作も始めました。野草などをデッサンしてオリジナルのデザインを起こし、アート作品を作っています。

紅型という素晴らしい染物や文化が沖縄にあるということや、紅型を通じて私自身がとても楽しくて癒されているという優しい気持ちを、お客様にも伝えたいと願っています。

――紅型の魅力は何ですか?

南国らしい色使いと、繊細だけど大らかな型の美しさだと思います。歴史的背景、色使い、柄、それに最初から最後まで全工程を自分でできるところも……つまり全部ですね(笑)

鳥取出身の私が紅型に惹かれ、沖縄に惹かれたように、たくさんの人たちを魅了するものが沖縄にはあります。それは大変なことをたくさん経験しながら、独自の文化や文明を誇りに思って受け継いでいるところだと思います。紅型もそうだし、織物や踊りもしかり。

沖縄の人たちは自分たちのアイデンティティをとても大切にしています。紅型を入り口にしてそうした沖縄の文化に興味を持っていただけたら、とても嬉しく思います。

――沖縄では誰に学びましたか?

最初に金城紅型染工房(那覇市)に入りました。そこで勉強していくうちに工房によって色や柄、手法などが違うことがわかり、昔ながらの手法や柄を大切にしている普天間紅型工房(宜野湾市)でも学びました。紅型の手法だけでなく、作家さんたちの紅型に対する想いや気持ちを学べたことが一番大きな収穫だと思います。

その後独立し、自分のブランド「紅型ナワチョウ」を設立しました。ナワチョウのチョウは鳥のこと。鳥取出身の私が沖縄で紅型に取り組んでいるという意味で付けた名前です。この時、陶芸や写真といった異なるジャンルの作家さんたちと「コココ工房」も立ち上げました。紅型の手法で描いた柄をそのまま陶器に焼き付けるとか、それぞれの専門を生かしたコラボレーションで作品を作っています。



希望を感じた紅型。沖縄に移住し、その心を学ぶ

――作品をどんな風に楽しんでもらいたいですか?

額の作品だったら、絵の世界の中で遊んでもらいたいです。鞄などの小物だったら、日常の中のちょっとした贅沢を楽しむ気持ちや、心の栄養的な気持ちで楽しく使っていただけたら嬉しいです。

――紅型との出会いは?

福祉関係の仕事をしていた22歳の時、雑誌で偶然見たのが最初の出会いです。和柄なのに鮮やかで、そのギャップのある色使いに一目ぼれしました。ちょうど自分のやりたいことって何だろうと必死に模索していた頃だったので、「見つけた!」と紅型が希望のように感じられました。それで沖縄に行くことにしたんです。迷いはありませんでした。ちゃんとものになるまではあきらめない、という気持ちでした。

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Nawa Tomoko

琉球王朝の王族や貴族の着物用の染物として発展し、廃藩置県や戦災など幾多の存亡の危機を乗り越えてきた紅型(びんがた)。
鳥取出身の縄さんは、雑誌で偶然目にした紅型に魅入られ、沖縄に移住。500年におよぶ紅型の伝統を大切にしつつ、自分らしい色や表現方法を追求しておられます。紅型を通じて優しい気持ちを伝えたいという縄さんに、紅型の魅力などについてうかがいました。

――今後の夢は?

もっとオリジナルな柄を増やしていくことです。以前、ある紅型の先生から「伝承と伝統は違う」と言われたことがあります。伝承は古いものをそのまま伝えること。伝統は今の時代に合わせて変化させながら伝えていくこと。私がやっているのは伝統です。自分なりの紅型を追求しながら、全国や海外でも個展をしてみたいですね。同時に家族や友人を大切にして、自分も周りの人たちも紅型と一緒に育っていけたらと思っています。

沖縄の文化や優しい気持ちを紅型で伝えたい
縄 トモコ