京都市中京区麩屋町通・御所南 器と切子ガラスのお店「結」
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「土」の魅力にひかれてはじめた器づくり
毎日の中で「使われる」器をつくっていきたい
松村 英治
焼締は使ううちに「変わっていく」もの
変化を楽しみながら器を育ててほしい

Matsumura Eiji

1970年 熊本県生まれ
1992〜93年 アジア遊行
1994年 新制作展(東京都美術館)
1995年 金沢美術工芸大学 彫刻科卒業
1996年 パキスタン・アフガニスタン遊行
1997年 金沢美術工芸大学大学院 彫刻過程修了
1999年 常滑市陶芸研究所修了
愛知県知多郡阿久比町在住

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―― 今後の展望は?

今後も焼締の器を中心に制作していきますが、その中で、私も器と同じように少しずつ変わっていきたいです。何ごとも「決め付ける」ことなく、変化を楽しんでいきたいと思います。

―― 作品づくりを通して伝えたいことは?

焼締の器の使いやすさです。一般的な焼締の器にあるザラつきも、使い続ければなくなるし、酒などの染みも独特の味わいに変化していきます。その変化を楽しむ余裕を持ってもらえたら、使いやすいとわかっていただけると思います。

店頭に並ぶ私の作品は51%の出来。残りの49%は、買われた方が使い続ける中で仕上げていってほしいですね。焼締に興味はあるけど躊躇されている方にこそ使っていただきたいです。

―― 作品づくりの中で大切にしていることは?

器は「使われるもの」ということです。観賞用の器もありますが、私がつくるのは食事の場が楽しくなる器。使わないと意味はないし、使い続ければいつかは壊れます。でもそうして使われ続けることが大切なのです。

焼締の器は表面がザラザラしてスポンジで洗いにくいなど、普段使いには向かないイメージがありますが、表面を磨いて滑らかな手触りにしたり、料理の匂いを移りにくくするため三度焼いて器を引き締めるなど、使いやすい器にしています。

松村英治さんは「焼締※」の器を中心に制作されています。作品はどれも土の力強さを感じさせながら、
焼締とは思えない滑らかな手触りのものばかり。そこには「器は使われてこそ」という想いが込められています。
陶芸家になったきっかけから、器づくりに対する想いなどをうかがいました。

※焼締…乾燥させた素地に釉薬をかけずに焼成した焼き物
※鬼師…鬼瓦や飾り瓦などを専門につくる職人

―― 土の魅力とは?

粘土は触ると「ひやっ」「ぴたっ」とした独特の感触がありますよね。あの感触が自分に「合うな」と感じました。また、形の無い粘土から一つの形をつくり出す点にも強くひかれました。

――陶芸家になったきっかけは?

大学で彫刻を学んでいたときに「土」という素材に出会ったことです。彫刻は、直接素材を掘り込む方法もありますが、粘土の原型からとった枠型へ石膏や蝋などを流し込む方法もあります。そうしてつくっている内に、石膏や蝋ではなく粘土で作品を残したいと思うようになったのです。
最初は、鬼瓦などをつくる「鬼師※」も考えたのですが、最終的には、多くの方に使われる「食器」を選びました。

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